県連女性局有志研修旅行
県連女性局は11月21日から、一泊二日で有志県外研修を行いました。今年の研修先は、岡山県です。
一日目は、昭和5年に誕生した日本初のハンセン病隔離施設である国立療養所長島愛生園を見学し、園の歴史や現状について説明を受けました。
当時は有効な治療法がない感染症として強制隔離が行われ、この隔離政策は、昭和23年に完全治癒が可能な薬剤が導入されたにも拘らず、平成8年の「らい予防法」廃止まで続き、そして今も、後遺症により社会復帰が困難な入所者が愛生園を終の棲家として生活されています。
入所者やその家族は差別と偏見に苦しめられ、それが今でも根強く残っていると聞き、愕然としました。施設見学では悲しみの内に家族と最後の別れを交わした収容桟橋・収容所・納骨堂等を巡り、奈良県出身の語り部さんのビデオに涙いたしました。
実際に使われていた消毒用の浴槽や、指先の知覚麻痺による火傷を防ぐために作られた二重の湯呑を見るにつけ、何故、完全治癒が可能になった時点で国民に周知すると共に隔離政策の廃止が出来なかったのか、何故、薬剤導入の年に優生保護法の対象疾患として断種手術が合法化されるという完治とは真逆の方向にいってしまったのか、わが身に置き換えて怒りすら覚えるものでした。
愛生園の見学を通して、私達女性局が率先して、差別・偏見、いじめや嫌がらせの無い社会をつくらなければならないと痛感した次第です。
愛生園をあとにして、日生港では漁師グルメ「日生カキオコ(牡蠣のお好み焼き)」を堪能し、瀬戸内に沈む夕日を見ながら、次の研修地、小豆島に渡りました。
翌日は観光地であるエンジェルロードや寒霞渓を散策し、生憎の天候でしたが紅葉も素晴らしく、お猿の園では童心に帰ってモンキーショーを楽しんだ女性局の面々。
小豆島を離れる前に特産のオリーブ園の見学に昼食と買い物を井上誠耕園で、港近くでは「海の無い奈良県」人ですから瀬戸内海の海の幸を山ほど買占めて、帰路のフェリーに乗船しました。
今年も研修地(今年は小豆島)の経済活性化に寄与できたのではないかと少しばかり自負しております。
特に今年は重厚な研修内容でしたが、人としての生き方を学ぶ貴重な経験と時間を与えてくれたことは大変意義深いと感じております。
この研修内容と有意義な二日間を有志女性局員で分かち合うことができ、心より感謝致します。
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